フロアヒンジの交換

鍵屋では鍵の交換だけではなく、ドア周りに関係する様々な部品の交換や修理にも対応することがある。

今回はフロアヒンジの交換に対応したときの作業について紹介する。

フロアヒンジとはドア周りの部品の一つである。ドアを開けた時に自動でドアをゆっくり閉めてくれる働きをする金具である。
ドアクローザーと同じような働きをしているものだが、フロアヒンジは床に埋め込むタイプである。

ドアの下の床に埋められて使われており、普通は金属のプレートで覆われている。金属プレートが目隠しで覆われていることもある。
誰もが一度は目にしたことがある部品だと思われる。

会社などのビルのエントランスのドアや店舗のフロントドアであったり、デパートなどの建物のエントランスドアなどにも使われている。主に強化ガラスの重たいドアに使われている部品である。

なぜドアをゆっくり閉める部品が必要なのかというと、このようなエントランスの強化ガラスというのは重たいため、開けっ放しになってしまうからである。
そして勢い良く閉まるのも間に人が挟まってしまう可能性があり、危険である。だから、手を離しても自動でゆっくり閉まっていく機構が必要なのである。

このように、フロアヒンジは安全装置の一部なので、壊れてしまうととても危険である。
フロアヒンジを交換する作業はドアが重たいのでひとりではできない。また、床に埋め込んである製品のため、同じ製品を使って交換しなければならない。
さらに、フロアヒンジのセメントケースを交換するのも大変な作業である。
サビが酷い場合などはセメントケースも交換し無くてはならない。
そうなると鍵屋だけでは手に負えず、ケースを剥がすための釣り屋、床を補修するタイル屋に作業を頼む必要がある。